お人形が身近にある
ゆかしい暮らし

古くからさまざまな役割を担って
日本人の暮らしを彩ってきたお人形。

季節感あふれる生活文化のかたちであると同時に
日本人の美意識や職人のわざを凝縮したものでもあります。

忘れかけている美しい日本の暮らしに目を向けてみましょう。

節句になぜお人形?

「桃の節句」(3月3日、地方によっては旧暦に合わせて月遅れの4月3日)には女の子の幸せを願って雛人形を、「端午の節句」(5月5日、地方によっては旧暦に合わせて月遅れの6月5日)は男の子の強くたくましい成長を願って武者人形や鯉のぼりを飾る、いずれもゆかしい風習ですね。

もともと古代の宮中で行われていた厄除けや、武士の時代に男子の武運を願った行事が、江戸時代頃から今のような習慣として人々の生活に根ざしたとみられています。

季節の区切りに家族が集い、祈りや語らいの時間を共にして絆を深め合うことが「節句(もとは節供)」の原点。なかでもお人形を飾り、愛でて、子の誕生を祝い、無事の成長や幸せを祈る「桃の節句」「端午の節句」は、「家族」が気持ちを一つにする象徴的な行事として日本の暮らしに息づいてきたのでしょう。

節句人形は現代でも、季節のしつらいを楽しみ、飾り付けや片付けを通じて暮らしのけじめを知る大切な要素です。

節句のお人形に込める愛

妻が夫の家に入るのが一般的だった時代、節句人形は「嫁入り道具」の一つとして、夫の実家からの結納金で嫁の家が用意しました。その風習から、今も孫の初節句(女の子は桃の節句、男の子は端午の節句)に合わせて母方の実家が用意することが多いようです。

かつては母方の親が嫁に行った娘や孫に会う機会がなかなかなかったことから、節句の贈り物を口実に会いに出かけたという説もあります。また、嫁ぎ先が用意するのが伝統という地域もあります。

婚姻のかたちや生活スタイルが大きく変わった現代では、両家で話し合ったり、誕生した子の親が自由に決めたりすることが多くなりました。

いずれにしても、家族みんなでその子の幸せを願う想いを大切にしたいですね。みんなで祝い、話し合うことがかけがえのないストーリーになっていくのですから。

お人形は何を基準に選ぶのが正解?

昨今は「価格」「予算」が一番大事な基準とおっしゃる方を多くお見受けします。もちろん予算は大変重要な要素です。けれど、値札の金額だけを比較してお選びになるのはお待ちください。

ぜひ子どもさんのお顔を思い浮かべながら実際のお人形と値段をご覧になり、いくつも見比べ、納得されたうえで、お気に召す一点、ご予算におさまる一点をお選びいただきたいのです。

誠実にこしらえたお人形を真面目に販売している専門店は、必ず正統な理由に基づいた値付けをしています。見比べれば、何が価格の差になっているのかがご理解いただけることでしょう。サイズや道具の数だけではありません。全体の格式、衣装、髪、道具類などの素材、細工のこまやかさ、作家さんの知名度など、価格を決める要素は多岐にわたります。

贈られる子どもさんにとって生涯一つの節句人形。価値と価格のバランスのよい納得の一点に出会ってご購入をお決めください。

専門店の安心

八幡屋人形センターでは、お客様と対応するスタッフ全員がお人形のプロ。雛人形、五月人形はもちろん、節句の飾りやしつらいに関し、どんなご質問にもお応えできる知識を身に付けています。またそれぞれのご家庭のライフスタイルやお好みに合わせ、柔軟で幅広いご提案やアドバイスをさせていただきます。

店内では、多くの実物をご覧いただきながら話し合うご家族の姿もよく見られます。お着物や自動車を選ぶ際、専門店ほど確かな情報と選択肢が多くて安心ですね。お人形も同様です。お気軽にご来店ください。

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